これは、ある40代女性の“実録エピソード”です。
結婚して15年、子育ても一段落し、仕事もなんとか回っている。
だけど、ふとした瞬間に押し寄せる「孤独」だけは、ごまかせなかった。
夫とは会話も減り、
家の中では“お母さん”か“家事担当”として扱われるだけ。
誰かに「大丈夫？」と聞いてほしいのに、
それを言葉にすることすら疲れてしまっていた。
1. きっかけは、深夜に見つけた1本の投稿だった
その日は仕事でミスをして、帰れば夫に嫌味を言われ、
心が限界に近かった。
眠れずスマホを眺めていると、
Xで「女風 初心者さんへの安心ポイント」という投稿が流れてきた。
普段ならスルーする内容だけど、
そのときは妙に胸に引っかかった。
「こんな世界があるんだ……」
半信半疑でサイトを開いたら、
セラピストのプロフィール、口コミ、写真。
どれを見ても、「怖い」「怪しい」という印象よりもむしろ──
“丁寧” だった。
2. あの日、勇気を出してメッセージを送った
気がつけば、気になったセラピストにメッセージを送っていた。
「初心者でも大丈夫ですか？」
震える指で送信すると、数分後に返ってきた返信。
「もちろんです。何も無理をしなくて大丈夫ですよ」
「緊張していたら、ゆっくり話してくれれば大丈夫です」
この“ゆっくり”という言葉が、なぜか心に刺さった。
誰かから優しい言葉をかけられたのは、いつ以来だろう。
3. 当日──「あなたのペースで大丈夫ですよ」
待ち合わせ場所で彼を見た瞬間、
緊張で逃げ返りそうになった。
でも彼は笑って一言、
「焦らなくて大丈夫。今日のペースは全部〇〇さんに合わせますから」
その言い方が、まるで “私の存在を丁寧に扱ってくれている” ようで、
胸がじんわり温かくなった。
4. 優しく触れられただけなのに、涙がこぼれた
部屋に入ると、彼はまず話を聞いてくれた。
- 最近眠れないこと
- 家の中で居場所がないこと
- 誰にも弱音を吐けないこと
- 自分を女性として見られなくなった寂しさ
言葉にした瞬間、涙が止まらなかった。
泣くつもりなんてなかったのに、涙が勝手に落ちていく。
彼は慌てず、驚かず、ただそばにいてくれた。
「泣いてもいいですよ。全部、ここに置いていっていいです」
あの言葉は、一生忘れない。
施術が始まると、
触れられているというより、
“肯定されている” ような感覚だった。
どこも強くない、痛くない。
ただ、やさしく包まれているような時間。
途中で何度も思った。
「私、こんなふうに大事に扱われたかったんだ」
5. 帰り道、空が少しだけ明るく見えた
施術が終わり、
最後に彼が言った。
「無理に頑張らなくても大丈夫ですよ」
「自分のペースで、ゆっくり生きてください」
その言葉が、
重くなりすぎていた胸の鎧を外してくれた。
帰り道、
駅までの景色がいつもより明るく見えた。
呼吸もしやすい。
視界も広い。
あの日をきっかけに、
私は “心の回復” に時間を使うようになった。
6. 女風は、恋でも逃げでもない
この経験を話すと、
「夫に不満があるの？」
「浮気じゃないの？」
「依存しない？」
と決めつけられることもある。
でも実際には、
恋ではなく“回復”だった。
誰かに優しくされたことで、
私はようやく自分を許せるようになった。
女風は、誰かに依存する場所ではなく、
“誰にも言えなかった寂しさをそっと置いてくる場所”。
それだけで、人生は少し生きやすくなる。
最後に
初めて女風を利用した日、
私は「心の重さ」に気づき、
そして「心の軽さ」を知った。
あのとき勇気を出してよかったと、
いまは心から思っている。
